賃貸の保証人を変更する方法を解説|手続きの流れや費用の目安は?
こんにちは。
中山不動産株式会社です。
賃貸物件に住んでいて、保証人を変更したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
保証人の変更は勝手にできるわけではなく、しっかりと手続きを踏む必要があります。
正しい知識が身についていなければ、スムーズな対応ができなくなるため注意が必要です。
この記事では、保証人を変更する方法や流れを解説します。
手続き費用についても触れているため、保証人手続きについて詳しく知りたい人はぜひ参考にしてみてください。
賃貸の保証人変更には大家さんの承諾が必要
保証人を変更するには、大家さんからの承諾が必要です。
ただし原則として一度連帯保証人になると、自己都合による変更は通用しません。
連帯保証人は、入居者が家賃を滞納した際に、支払いの保証能力があると大家さんから認められた人です。
そのため、保証人の変更は大家さんからするとリスクが高くなります。
変更の要望があっても応じる責務はないため、理由によっては断られる可能性もあります。
変更を認めるとしても、現保証人と同等もしくはそれ以上の財力や、安定した収入がある人物を新たな保証人として要求されるケースがほとんどです。
賃貸で保証人を変更するケースとは?
賃貸契約の連帯保証人を変更するケースには、どのようなものがあるのでしょうか。
保証人の変更が可能なケースについて知りたい人は、こちらをご参考ください。
保証人に支払い能力がなくなった場合
退職や死亡などで、支払い能力がなくなった場合は、保証人を変更する必要があります。
退職しても十分な収入が見込めるなら保証人を継続できますが、保証能力が下がる場合は変更しなくてはいけません。
また保証人が亡くなるケースでは、相続人が保証を引き継ぎます。
相続人が賃貸を借りている本人にあたる場合は、早急にほかの保証人を探さなくてはいけません。
相続人へ保証人を変更するには、契約書へのサインや印鑑証明が必要です。
離婚などが理由で保証人から要望があった場合
賃貸物件に夫婦で住んでいて、離婚をする際に保証人から変更を要望されるケースです。
離婚する夫婦のどちらかが、継続して住み続ける場合を想定してみましょう。
退去するほうの親族が保証人のケースでは「他人になった人の保証人はできない」という理由で変更を希望される場合がほとんどです。
また保証人と入居者の間でトラブルが起き、信頼関係が破綻したときにも変更を希望されることがあります。
ただし大家さんが変更に同意しなければ、保証人は変更できません。
保証会社が倒産した場合
保証会社が倒産すると、保証を受けられなくなります。
保証会社は新規参入しやすい反面、厳格な基準がないため、倒産するケースも少なくありません。
滞納された家賃を回収できなければ、倒産に追い込まれ、加入している人も保証を受けられなくなります。
保証会社が倒産し、保証を受けられなくなった場合、管理会社や大家さんはほかの会社へ加入することで対応します。
また物件によっては保証会社ではなく、保証人を立てるように要求されるケースもあります。
賃貸の保証人を変更する手続きの流れ
保証人を変更するには、何からすべきなのかわからない人もいるのではないでしょうか。
ここでは、保証人変更の流れについて紹介します。
スムーズに保証人を変更するために、手続きの流れを把握しておきましょう。
大家さんもしくは管理会社に連絡する
まずは保証人変更の旨を、大家さんや管理会社に伝えます。
その際、手続きに必要な書類や変更条件などがあれば教えてもらいましょう。
変更理由などを聞かれることもあるため、しっかり答えられるように準備しておくと安心です。
妥当ではないと判断されると、変更できない可能性もあります。
事前に手続き方法なども確認をしておくとスムーズです。
必要書類を作成し提出する
保証人変更に必要な書類を作成します。
管理会社によって覚書や変更届などを用意している場合があるため、あらかじめ確認してください。
また保証人を変更するには、入居時と同様の審査を受ける必要があります。
そのために必要な書類は以下のようなものです。
- 新たな保証人の身分証明書
- 住民票
- 源泉徴収票などの収入証明書
- 印鑑証明書
保証会社を変更する場合も、申込書に記入して審査を受ける必要があります。
その際に必要な書類についても確認しましょう。
- 入居者の身分証明書
- 住民票
- 認印
以下の関連記事では、賃貸契約の入居審査に必要な書類や審査通過のポイントを紹介しています。
状況別で変わる必要書類についても触れており、入居審査に不安を感じている人はこちらをご覧ください。
新たに賃貸借契約を結ぶ
大家さんや管理会社から保証人変更の了承を得たのち、新たに賃貸借契約を結びます。
契約にあたって、実印や印鑑証明書が必要な場合もあるため、事前に確認してください。
また契約書や覚書などに、保証人のサインや実印での捺印が必要な場合もあります。
賃貸で保証人を変更する際の注意点
円滑に手続きを進めるためには、変更時の注意点を把握することが大切です。
ここでは、保証人を変更する際に注意すべきポイントを3つ紹介します。
注意点を踏まえて、事前の準備をおこないましょう。
費用がかかるケースがほとんど
保証人変更の手続きには、費用がかかるケースがほとんどです。
費用は管理会社によっても異なりますが、1~3万円ほどが目安になります。
事務手続きの費用として、管理会社や不動産会社に支払います。
保証人が変更を希望するケースでは、費用を誰が負担するかで揉めないように、あらかじめ話し合っておくとよいでしょう。
保証人の申し出による変更には対応してもらえない
変更の申し込みは、賃貸契約者本人がおこなう必要があり、通常保証人による申し出には対応してもらえません。
大家さんや管理会社へ、変更の申し出をする際は、契約者と話し合いをして合意のうえで、本人から連絡をしてもらう必要があります。
保証人自ら掛け合っても、変更には応じてもらえないので覚えておいてください。
ただし例外もあるため、特別な事情がある場合は相談してみましょう。
遠方に住んでいる親族を保証人に変更するのは難しい
他国などの遠方に住んでいる親族を、保証人に変更するのは難しいと言えます。
万が一滞納などが起きた場合、国外に住んでいると連絡がつきにくく、リスクが高いと判断され審査を通過するのは困難です。
また国内でも遠方に住んでいる場合は、郵送で書類のやり取りをおこないますが、不備があればその都度送り返す手間がかかります。
近隣に依頼できる親族が居ない場合は、保証会社への加入を検討しましょう。
賃貸の保証人を変更する場合は早めに行動しよう
保証人の変更を考えているなら、早めの行動が大切です。
ここでは、早く行動する理由を2つ紹介します。
スムーズに連帯保証人の変更をおこないたい人は、こちらを参考にしてみてください。
連帯保証人を見つけるのは簡単ではない
連帯保証人は収入条件などの理由から、簡単に見つけられない場合があります。
安定した収入や、関係も良好な両親や兄弟がいない場合は、ほかの親族や友人などに依頼しなくてはいけません。
連帯保証人は、入居者が家賃などを滞納したら、本人と同様の支払い義務が生じるので関係性が悪化するおそれもあります。
そのため連帯保証人に適した人を見つけるのは難しく、時間に余裕をもって探しましょう。
以下の関連記事では、賃貸契約の連帯保証人について紹介しています。連帯保証人が見つからなくてお困りの人や、家賃保証会社の利用について知りたい人はこちらをご覧ください。
保証会社の利用には費用がかかる
保証会社の利用には、契約時に家賃0.5~1ヶ月分、1年ごとに1万円ほどの費用がかかります。
保証会社の利用料は、全額が入居者の負担です。
また保証会社を利用するには、審査に通過しなくてはいけません。
過去に滞納歴がある場合には審査に通らず、保証会社を利用できなかったり、保証人を求められたりするケースもあります。
保証会社を利用する際は、その費用も含めてトータルで計算しましょう。
まとめ
保証人の変更は、契約者本人が大家さんからの承諾を得られた場合に可能です。
離婚による特別なケースでは、保証人から直接大家さんに相談をして、変更を許可される場合もあります。
変更する際には、新たな保証人を見つけなければならず、どうしても難しい場合は保証会社を利用できるか確認してみましょう。
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