【専門家が解説】狭小地おすすめの売却方法
こんにちは。
中山不動産株式会社です。
狭小地とはおおよそ20坪程度以下の土地を指し、都心部や商業地域、工業地域など容積率が高いエリアで散見されます。
もちろん住宅街の中にもありますが、いずれにしても土地が小さく、土地形状もいびつなことが多いので、取り扱いに困ることも多いでしょう。
売るにも隣地の所有者が買ってくれれば助かりますが、なかなかそうはいかないもの。
そんな狭小地がなぜ生まれるのか、狭小地のおすすめの売却方法について解説します。
狭小地が生まれるの理由
狭小地を所有していて、取り扱いに困っている。
持て余している人の多くは相続で取得した人が多いのではないでしょうか。
不動産の相続を安易にやってしまうと狭小地が生まれることが多く。
代償分割や換価分割などの分割方法を利用せず、単純に土地を分筆して相続したときなどに発生します。
そして時間の流れとともに他の相続人は土地を手放せたけれども、自分は手放せず。
このようなことが起きたときに狭小地を持て余すことになりがちです。
他には都市計画による計画道路などで土地が取り残されてしまうこともあるでしょう。
所有した土地の大部分が計画道路として譲渡できたものの、一部残ってしまったパターンなどがそれにあたります。
狭小ないだけでなく変形地が残ることもあり、ますます所有者の頭を悩ませることになるでしょう。
最後の理由として、不動産会社が開発したときに、ひとつの大きな土地をより安価で分譲しようと計画したら土地が小さなり、狭小地が出来ることもあります。
現在ではあまり細かく区分することを自治体ごとで規制して、最低敷地面積が取り決められているところもあります。
しかし、その規制がなかった時代だと狭小地を分譲していたこともあり、まだ残っているところも多いです。
以上のようにいくつかの理由によって、狭小地が生まれそれを取得し、現在取り扱いに困る人がいるのですね。
実際このような狭小地、どうしたら良いのかをお伝えします。
狭小地が売却が難しい理由
狭小地を売却しようとしたとき、狭小地を探している人の需要が少ないため、売却しづらいと言われています。
その理由はその言葉の通り「狭いこと」ですが、どのような弊害があるのでしょうか。
まず、土地が狭いことにより、活用方法が限られていることでしょう。
駐車場にするにも多くの車を止められないため、固定資産税すら支払うのにも苦労しかねません。
敷地が小さいため建物を建てるのにもどうしても小さな建物になりがちです。
仮に駅から近い、周辺に利便施設が多い場所だとしても、ある程度の大きさの土地を探し、大きな建物が建つところを探したいのは普通のことです。
また、ただでさえニーズが限られているのにも関わらず、住宅ローンを組んで土地を購入し建物を建てようとするときに、敷地の大きさがローンに悪影響をもたらすことがあります。
それは住宅ローンを扱う金融機関によっては、敷地の面積に条件が入っている場合があるからです。
例えば40平方メートル以上、50平方メートル以上の土地じゃないと住宅ローンの融資条件に適合しないなど。
そうなると、住宅ローンでなく不動産担保ローンやフリーローンになってしまうこともあり、そうなると金利や借入額、借入期間も不利な条件になります。
決して民間の金融機関で住宅ローンが組めないことはありませんが、組みづらいことは間違いないでしょう。
同様にフラット35にも融資条件があり、建物の延床面積が70平方メートル以上であることが求められます。
敷地の面積が小さいと建物の大きさも限られてきます。
2階建では必要面積に至らない場合は3階建を検討しなくてはならず、3階建は建築費がより高額になってしまいます。
何かと条件が厳しくなってしまうので、住宅ローンはフラット35を使いたいと検討している人にとっても狭小地は敬遠されてしまうのです。
金融機関やフラット35が使えないとなると現金で購入する必要がありますが、住宅を探している人で現金購入しようとする人はかなり少ないです。
こういった狭小地の購入のしづらさが、需要が少ないと言われる所以です。
狭小地は建築も難しい?
中には近隣商業地域や準工業地域などの用途地域に狭小地を所有している人もいるでしょう。
そんな場所は建ぺい率・容積率も高く定められているので、土地が小さくとも建物を上に伸ばせば広くて大きい建物を建てられます。
建ぺい率とは敷地に対してどれくらい広さを建物で使って良いかの基準です。
建ぺい率50%ならば、敷地の5割までを使って建物を建てて良いので、70平方メートルの土地ならば35平方メートルまで建物を建てて良いということです。
真上から土地を見ることをイメージすると分かりやすいでしょう。
容積率は土地の面積に対して建てることができる建物の床面積割合のことです。
70平方メートルの敷地で容積率が150%ならば、70平方メートル×150%で105平方メートルの建物を建てられます。
単純計算なのでこれらを知っている人は多いかもしれません。
しかし、実際に建築するにはそれ以外の制限があり、建築知識がないと判断が難しい内容が多くあります。
まず、建物の高さの制限である、隣地斜線制限、道路斜線制限、高度地区内での制限です。
どれも良好な住環境を目指したり、隣地の日照を確保したり、道路に対して建物が建つことで圧迫感を与えすぎないようにする目的で制限されています。
あまり無計画に高い建物を建ててしまうと周辺土地の日当たりを阻害してしまったり、道路に対してびっちりと建物が寄っていると道路も暗くなり圧迫感がありますよね。
計画的で秩序だったまちづくりをするために、そういった制限を定め取り決められています。
道路斜線制限は接している道路の広さによって建築できる高さを制限するものです。
だから仮に建ぺい率、容積率に余裕があって建物を上に伸ばせるとしても道路が狭いときは3階建を建てるのが難しい場合もあります。
それ以外の計算についても内容は複雑で、専門知識が必要なため簡単に判断できるものではありませんし、建築の分野なので不動産会社に相談しても分からないことも。
特に狭小地でも変形地ならばより検討が難しくなります。
ですから、同じ不動産会社でも建築知識をしっかり持っているスタッフがいる会社に相談したいですね。
また、防火地域や準防火地域の制限がかかっている土地も多いでしょう。
防火地域の場合は木造住宅の建築に大きな制限がかかり、ときには鉄骨の建物よりも建築費がかかることもあります。
準防火地域も防火指定がない地域に比べて構造に制限がかかるので、費用がかかりがちです。
特に建物を上に伸ばして共同住宅を建築するならば徹底的に調べなくてはなりませんが、いずれにしても専門的な知識が必要とされます。
もし狭小地に建物を建築しようと検討しているのならば、専門家への相談をおすすめします。
狭小地を高く早く売るコツ
以上のように狭小地を売却するには普通に仲介会社に依頼をして、市場で売却することはなかなか難しそうです。
それでも狭小地を早く高く売るコツとしては、業者に買取を依頼することです。
市場で売却するよりもやや価格は落ちますが、それでも確実に売却できます。
どうして市場ではあまりニーズがないのに買取業者が購入検討できるかというと、積極的に狭小地を取り扱うことで独自のネットワークや商品企画ができているからです。
仮に建物を建ててから売却する建売住宅にする場合、敷地が小さい分土地代も安く、うまく扱えば十分建築できるので、同じ延床面積の建売でも総額を抑えられます。
そしてよく取引がある金融機関を紹介してくれるので、住宅ローンも心配がありません。
建築についても狭小地や変形地の取り扱いに慣れていれば、各種制限を理解した上で間取りを計画するにも良いものを計画できるでしょう。
とは言えどの業者でも良いわけではありません。
普段から狭小地を取り扱っていなければ、高く売却することは難しいでしょう。
中山不動産は積極的に買取を得意としている不動産会社です。
直接買取もしていますし、専門家による狭小地活用方法の相談窓口も設けています。
狭小地を持っていて持て余して困っている人は、ぜひ、お気軽にご相談ください。
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