【保存版】空き家トラブルが社会問題に!?空き家を放置する3つのリスクも解説
こんにちは。
中山不動産株式会社です。
両親からの相続で、空き家を所有するケースが増えています。
しかし「自宅から遠くて管理ができない」「将来使うかもしれない」といった理由で放置されることも少なくありません。
放置された空き家はさまざまなトラブルを引き起こすことも。
そこで今回は、空き家で起こりうる「4つのトラブル」や「3つのリスク」さらに「空き家を回避する方法」も解説します。
空き家でのトラブルを理解し、適切な対応がわかる内容のため、ぜひ参考にしてみてください。
増加する空き家問題
総務省が発表した「平成30年・土地統計調査」によると、空き家が約848万9千戸、前年より3.6%増加の13.6%と過去最高になっています。
次の図は、全国の空き家率の推移です。
空き家の内訳は次のとおりです。
- 賃貸用住宅・・・432万7千戸(6.9%)
- 売却用の住宅・・・29万3千戸(0.5%)
- 二次的住宅(別荘など)・・・38万1千戸(0.6%)
- その他の住宅・・・348万7千戸(5.6%)
その他の住宅とは、長期不在の住宅や取り壊し予定、空き家の区分の判断が困難な住宅が含まれます。
また、その他の住宅は2013年の調査に比べてもっとも高い9.5%の上昇率です。
増加の背景には、高齢化による空き家の増加や所有者の管理や活用に問題があるといわれています。
空き家を放置するとこんなトラブルが!
空き家を放置する人はその危険性を把握していません。
空き家を放置すると、周辺住民の生活に支障をきたす原因になることもあります。
最悪のケースでは、ケガや死亡事故に繋がる恐れもあるため、空き家の放置トラブルを正しく理解することが大切です。
ここでは、代表的な空き家トラブルを3つ紹介します。
トラブル①家の倒壊や火災
空き家には所有者が管理する義務があります。
しかし「近所に住んでいない」「管理する費用がない」などが原因で、十分に管理されていない空き家が存在します。
「誰も住んでいないから良いのでは」と考える方もいますが、放置された空き家には、倒壊や火災のリスクがあるため管理が必要です。
木造住宅だと、木が腐ってしまい十分な強度を維持できずに倒壊する危険性や、放火犯の標的になることもあります。
このように、空き家を放置すると大きなトラブルにつながることがあり要注意です。
トラブル②環境の悪化
空き家の放置は、空き家自体はもちろん、周辺環境の悪化にもつながります。
老朽化した空き家には、浮浪者の侵入や雑草が繁殖し害虫が発生するなど、地域環境や景観の悪化を引き起こします。
具体的には、浮浪者が住みつき悪臭の原因や近隣に人が寄り付かなくなる場合や、伸びた雑草が隣の住宅まで侵食してしまう場合など、さまざまな環境悪化によるトラブルが考えられます。
トラブル③ゴミの不法投棄
空き家は長期間人の出入りがないことから、不法投棄の標的にされることも。
不法投棄されるものは、食料品から家電製品、粗大ゴミになるような大型のものまでさまざまです。
一度不法投棄の標的になると、それを見た人がさらに不法投棄をする、という悪循環が生まれやすいため、定期的な管理が必要です。
また、不法投棄されたゴミは空き家の所有者が処分しなければいけません。
しかし、処理しきれず結果的に空き家を放置するケースもあります。
トラブル④資産価値の低下
管理されていない空き家は資産価値の低下を招きます。
この資産価値とは、老朽化による空き家自体の価値と、周辺地域の価値の2種類があります。
では、なぜ周辺地域の価値も下がるのでしょうか。
それは、①〜③で紹介したトラブル全てが原因といえます。
火災・倒壊の危険があり、不衛生な環境の空き家が存在すれば、家族の安全のためにもその地域に住みたいとは思いません。
このような複数の要因で資産価値が低下することになります。
空き家を放置する3つのリスク
空き家に関するトラブルを紹介してきましたが、ここからは実際に起こり得るリスクを解説します。
空き家を放置するリスクは、先に紹介したトラブルと密接に関係しています。
つまり、トラブルがきっかけになりリスクを引き起こすということです。
その結果、金銭や周辺住民からの信頼を失うことになります。
もし、空き家を放置している状態の方は、以下の3つのリスクについて把握しておきましょう。
未然にトラブルやリスクを防ぐために、一刻も早く空き家の改善をおすすめします。
リスク①固定資産税が6倍になる
固定資産税とは、所有している土地や家屋に対してかかる税金のことです。
この固定資産税は、更地の状態より建物が建っていたほうが安くなります。
そのため、取り壊しせずに空き家として放置する原因の一つです。
しかし、空き家の放置にもリスクが存在します。
平成27年2月に施行された「空き家対策措置法」により「特定空家等」に認定されると「小規模住宅用地(200㎡以下の部分)として固定資産税を6分の1に減額」という制度が適応されなくなります。したがって、固定資産税を6倍支払わなければなりません。
リスク②周辺住民への被害が発生する
先に紹介したトラブルにより、周辺住民への被害が発生するかもしれません。
たとえば、放置した空き家が倒壊して通行人がケガをした場合、空き家の所有者が損害賠償を請求される恐れがあります。
最悪のケースでは、賠償額が数千万円以上という事例も。
また、ゴミなどの衛生面で周辺住民に迷惑をかけると、自治体経由で改善を求められることもあります。
もし改善しなければ、結果として「特定空家」に認定され、強制取り壊しの費用を請求されるリスクもあり注意が必要です。
リスク③犯罪発生の確率が高まる
放置された空き家は人目のつきにくい環境です。
そのような場所にやってくる人の中には、良からぬことを考えている場合もあります。
また、ガラスを割れば容易に侵入できるため、不審者や浮浪者が中に居座るケースも出てくるでしょう。
考えられる犯罪として、麻薬の売買や薬物使用などです。
また、そのような人たちが地域に集まるようになれば、治安が悪くなり犯罪発生率が上がる原因にもなります。
空き家トラブルを回避する方法
空き家のトラブルを回避するには、「早い段階で空き家の処遇を決める」ことが大切です。
きちんと管理していない場合、放置された空き家は常にリスクにさらされている状態です。
ここでは、有効な手段として「賃貸」「売却」二つのケースを解説します。
賃貸物件として貸し出す
空き家期間が短く、老朽化が進んでいない場合はそのまま賃貸物件として貸し出せるかもしれません。
または、リフォームやハウスクリーニングをおこない貸し出すことも検討してみてください。
土地や建物の需要を吟味する必要はありますが、空き家トラブルを回避できるだけでなく、管理の手間がなくなり家賃収入も得られるなどのメリットもあります
しかし、借り手が見つからない間は管理が必要です。
そして、借り手が見つかった場合でも水道やガス、電気などのトラブルには対応しなければいけません。
不動産経営を検討しているのであれば、信頼できる不動産会社を見つけることも大切です。
売却する
空き家を手放したい場合は、建物付きで売却する方法も考えられます。
売却する主なメリットは、以下の5つです。
- 解体費用が必要ない
- リフォームやハウスクリーニング費用が必要ない
- 即金性がある
- 固定資産税や都市計画税がかからない
- 空き家リスクから開放される
多少ダメージのある古民家でも「リフォームをして安く一軒家を手に入れたい」という需要があるため、検討してみるのも良いでしょう。
また、空き家を売却するデメリットも把握する必要があります。
- 老朽化している場合は更地より査定額が安くなる
- 土地が欲しい人には売れない
- 瑕疵(建物に問題)があった場合は担保責任が生じる場合がある
- 賃貸やシェアハウスなど他の活用方法ができなくなる
以上のメリット・デメリットを自身のケースで比較してみてください。
そして、売却・賃貸どちらにしても、早めに決断をして空き家トラブルの回避をおすすめします。
まとめ:空き家トラブルを避けるために売却を検討しよう
空き家トラブルによるリスクは、社会的信頼・金銭を失うかもしれません。
しかし、「手続きが面倒」「親族で話し合いが必要」などの理由で放置しているケースがあります。
空き家のトラブルを回避するには、早急に売却などを検討することが重要です。
空き家のトラブルで後悔しないためにも、今回の情報を参考に行動してみてください。
また、空き家の賃貸や売却、住宅に関してお困りの方は、中山不動産までご相談ください。
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