投資の初心者は何から始める?おすすめの投資方法やポイントを解説
将来に向けてお金を増やしていきたいけど、その手段に悩んでいませんか。
お金を増やすために投資を始めようと考えていても「元本割れなどのリスクが怖い」「投資を始めるためのお金がない」と尻すぼみする人も少なくないはずです。
とはいっても、低金利時代が続くなか、銀行に預けるだけではお金は増えていきません。
老後にお金で困らないためにも、今のうちに投資で資産を構築していきましょう。
そこで今回は、投資の初心者向けにおすすめの投資方法や失敗しないコツを解説します。
ぜひこの記事を参考に、はじめての投資を自信を持ってスタートさせてください。
初心者が知っておきたい投資の基本
投資に関して知識がほとんどない状態でスタートしてみようという考えは危険です。
まずは基礎知識から押さえて、投資の概要を理解することから始めましょう。
そもそも投資とは?
投資とは、金融商品に利益を期待して自己資金を投じることです。
たとえば、株式や投資信託を購入することが投資にあたります。
銀行の預貯金とは異なり、利益が確約されているわけではありません。
また、投じたお金は保証されておらず、元本割れを起こす可能性もあります。
投資を始めるにあたって、必ずリスクが存在することを心に留めておきましょう。
一方で、投資家自身の資産を拡大する効果が期待できるのが投資の魅力です。
先に紹介したとおり、定期預金などを利用していてもお金はほとんど増えません。
投資なら預貯金よりも高利回りでお金を運用できる可能性があり、効率の良い資産形成が可能です。
とくに、中長期的な投資をおこなえば、運用で得られた利益をさらに運用して利益を増やす複利効果が得られます。
老後資金や子どもの教育資金を作る手段として、投資は選択肢の1つです。
投資で得られる収益の種類
投資の収益には「キャピタルゲイン」「インカムゲイン」の2種類があります。
どちらの収益を求めるかで投資のやり方が変わるため、それぞれの違いを理解しておきましょう。
キャピタルゲインとは、保有する資産の売却によって得られる売買差益のことです。
株式や土地が購入時よりも値上がりした場合、購入時と売却時の差額を指します。
たとえば、株価が100万円のときに購入した株式を120万円で売却した場合、差額の20万円(手数料や税金は考慮しない)がキャピタルゲインとなります。
一方で、売却価格が購入価格を下回るキャピタルロスが発生することもあるため注意が必要です。
インカムゲインとは、資産を保有することで得られる収益のことです。
インカムゲインに該当する投資の収益には、以下のような種類が挙げられます。
- 株式投資の配当金
- 投資信託の分配金
- 債券の利子
- 不動産投資の家賃収入
運用の成果によっては金額が変動するものです。
企業の業績によっては支払われない場合もありますが、キャピタルゲインと比べてローリスクで安定した収入が期待できます。
投資を始めるにはいくら必要?
投資を始めるために必要な金額は、購入する金融商品の種類によって異なります。
株式であれば数万円程度、債券は1万円から、投資信託は数千円から購入が可能です。
これらの投資では、購入にあたって別途手数料がかかる場合があります。
また、不動産投資は一般的にローンを利用することが多く、少ない自己資金でも始められます。
自己資金の何倍もの資金で取引をおこなえるのが特徴です。
FXも少額の資金でハイリターンを狙える投資方法ですが、大きな損失を被るおそれがあります。
投資の初心者でいきなり難易度の高い投資に挑戦して失敗するケースは少なくありません。
目先の利益を優先してハイリスクな商品を選ばないように注意しましょう。
投資初心者が始めやすい資産運用3選
投資と聞くと、株式投資をイメージする人も多いのではないでしょうか。
しかし、他にも金融商品は多数あります。
ここでは、投資初心者におすすめの3つの資産運用の特徴および、メリット・デメリットを紹介しますのでチェックしてみてください。
不動産投資
不動産投資とは、取得したマンションやアパートを第三者に貸し出し、家賃収入を得る金融商品のことです。
入居者がいる限り家賃収入が入ってくることが魅力です。
また、不動産はローンを利用して取得可能です。
毎月の家賃収入でローンの返済をカバーできるため、月々の負担額を最小限に抑えられることも特徴の1つ。
また、物件の管理など運用はプロに委託できることからも、知識や経験の浅い投資初心者にも向いている投資手法です。
ただし、不動産投資にはさまざまなリスクが存在します。
たとえば、空室が長く続けば、想定した家賃収入が入ってきません。
空室リスクが高まる理由は、需要と供給がかみ合っていないことが挙げられます。
日本は人口減少の傾向にあるため、空室リスクを防ぐために、エリアの選定はもちろん、投資物件は入念に調査してから購入しましょう。
中山不動産では、投資初心者でも始めやすい価格帯の中古マンションを紹介可能です。
独自のスキームで入居者募集をおこない、高い入居率を維持しています。
また、初心者向けに無料セミナーや個別相談会を実施していますので、お気軽にご参加ください。
投資信託
投資信託とは、投資家から集めた資金を専門家(ファンドマネジャー)が運用し、その成果を分配する金融商品のことです。
たくさんの投資家から資金を集めるため、1人あたりの購入金額が抑えられ、数千〜数万円程度で購入が可能です。
対象となる投資先は、債券・株式・不動産(REIT)などさまざまです。
目標とするリターンやリスクに応じて組み合わせや配分を変えています。
投資家が1人で分散投資をするためには、資金はもちろん、経済動向などの知識も必要です。
投資信託は専門家に運用を任せられるため、初心者でも手軽に始められます。
投資の知識が浅くても安心して任せられるのが投資信託の魅力と言えます。
デメリットは、購入時・保有時・解約時のそれぞれで手数料がかかることです。
金融商品にかかるコストは、投資家が得る最終的なリターンに影響を与えます。
とくに、信託報酬は投資信託を保有している間は日々支払わなければなりません。
必ずしも信託報酬が低いほうが良いとは限りませんが、どのくらいの手数料を支払うのかを把握しておきましょう。
個人向け国債
国債とは国が発行する債券のことです。
企業や団体が銀行から資金を借り入れする際に発行される借用証書のことを債券と呼びます。
国から発行されるため、他の金融商品と比べると安全性が高く、満期まで保有すると元本割れの心配がありません。
ただし、中途換金すると元本割れの可能性があるため注意が必要です。
国債にはさまざまな種類があります。
このうち個人向け国債であれば、証券会社や銀行などの金融機関で購入できます。
個人向け国債は1万円からの購入が可能で、最低金利が保証されています。
3・5年の固定金利型、10年の変動金利型という種類から選べます。
元本と利息の支払いを国が保証しているため「堅実な投資からはじめたい」という初心者にとって、投資しやすい金融商品と言えます。
また、日本政府が発行する債券以外にも、各国政府が発行している外国債券もあります。
日本の債券と比べて金利の高さが特徴ですが、円に転換する際に為替変動の影響を受ける点は覚えておきましょう。
投資初心者におすすめの制度
初心者が投資を始める際には、運用して得られた利益が非課税になるNISAやiDeCoといった制度をあわせて利用するのがおすすめです。
ここでは、それぞれの制度の特徴やメリット・デメリットについて解説します。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)とは、NISA口座内で購入した金融商品から得られる利益が、非課税になる制度です。
通常、株式や投資信託などから得られる売却益や分配金、配当金には20.315%の税金がかかります。
NISAには、少額から積み立てできる「つみたて投資枠」と対象商品が広い「成長投資枠」に分けられます。
それぞれの枠は併用可能で、違いは以下のとおりです。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無制限 | |
非課税保有限度枠 | 1,800万円※成長投資枠は上限1,200万円 | |
投資対象商品 | ||
購入方法 | 積立のみ | スポット・積立 |
対象年齢 | 18歳以上 |
つみたて投資枠と成長投資枠で年間合計360万円が非課税となります。
また、NISAは資産の引き出しが自由に可能で、空いた非課税枠を再利用できます。
投資での利益を最大化するとともに、NISAは教育資金や老後資金の準備に適しているでしょう。
対象商品は一定の基準を満たした上場株式や投資信託となっています。
取扱商品は金融機関ごとに異なるため、どこでNISA口座を開設するのか慎重に判断しましょう。
1年に1回金融機関の変更が可能ですが、税務署へ書類を提出するなど時間がかかる点に注意が必要です。
NISA制度について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:新NISAのデメリットとは?やめたほうがいいと言われる理由は?
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、国民年金・厚生年金とは別に老齢給付金を受け取ることができる私的年金制度です。
設定した掛金を拠出して積み立てたお金を、自分で選んだ金融商品で運用します。
月額5,000〜10,000円の単位で設定できます。
掛金額の上限は以下のように加入資格によって異なります。
加入区分 | 掛金の上限額 | |
自営業者・学生等(第1号被保険者) | 月額68,000円 (年額816,000円) | |
会社員等(第2号被保険者) | 企業年金なし | 月額23,000円(年額276,000円) |
企業型DCのみ加入 | 月額20,000円(年額240,000円) | |
企業型DCと確定給付型に加入 | 月額12,000円(年額144,000円) | |
確定給付型のみ加入 | 月額12,000円 | |
公務員(第2号被保険者) | 月額12,000円(年額144,000円) | |
専業主婦(夫)等(第3号被保険者) | 月額23,000円(年額276,000円) |
iDeCoには税制上の優遇制度があり、節税効果が期待できます。
たとえば、積み立てた掛金が全額所得控除の対象になることです。
1年間に拠出した全額を控除できるため、課税所得が少なくなり住民税と所得税が軽減されます。
他にも、運用益が非課税になったり、受取時に公的年金等控除・退職所得控除が適用されたりします。
NISAと違い、資産を引き出せるのは原則60歳以降です。
そのため、急にまとまったお金が必要になっても途中で活用できないことは覚えておきましょう。
iDeCoについて詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:iDeCoはデメリットしかない?やめとけと言われる理由を解説
投資初心者がやりがちな失敗例
個人向け国債や投資信託など、ローリスクの金融商品もあります。
知識のないまま投資をスタートすると、思わぬ損失を出すこともあり危険です。
初めての投資で失敗しないようにするためにも、投資初心者が気をつけたい注意点を紹介します。
金融商品のリスクを理解せずに選ぶ
投資を始める際は、金融商品の特徴やリスクについて理解しておきましょう。
目先の利益を優先してリターンの大きいものを選ぶと、その分リスクは高くなります。
つまり、大きな利益を求める場合は、同時に大きな損失が出る覚悟も必要です。
どのような金融商品を選ぶかは、目的や目標に沿っているかどうかが基準となります。
ここに加えて、一時的な損失を許容できるかというリスク許容度も重要な指標です。
自分の資産状況と照らし合わせて、バランスの取れた投資をおこなうことが重要です。
金融商品について自分で調べても不明点があるときは、投資のプロに相談してみてください。
人の意見に左右される
投資において人の意見を聞くことは大切です。
しかし、あまり自分で考えずに、人の意見を真に受けて投資するのは危険です。
最近では、SNSなどで簡単に情報収集できます。
なかには有益な情報もありますが、すべてが正しいとは限りません。
人の意見を鵜呑みにして、投資で失敗してもそれは自己責任です。
世の中で発信されている情報がすべて正しいとは考えず、自分で調べるようにしましょう。
また、特定のソースのみを過信するのではなく、複数から情報収集すると、情報の偏りを防止できます。
ちょっとした値動きで売却する
多くの投資初心者に当てはまるのが、少しの値動きで一喜一憂することです。
自分の資産の状況が気になり、1日に何度も資産の増減を確認する人も少なくありません。
少しの変動によって、損切りや利益確定をしたくなることもあるでしょう。
「投資の結果が気になる」「損を出したくない」などの気持ちはわかります。
しかし、より資産を大きくするには長期間の投資が基本です。
たとえば、年率5%の金融商品に毎月3万円積み立てし続けた場合の運用利益をシミュレーションしてみましょう。
- 5年で売却した場合:24万円
- 10年で売却した場合:106万円
積み立てた金額を寝かせておくと、増えた利益も運用されていきます。
このように、増えた利益を再投資して運用することを複利と呼びます。
複利効果を有効活用し、資産を成長させることを心がけましょう。
初心者が投資を始める際のポイント
いざ投資を始めたいと考えても、何から始めれば良いのかわからず困っている人も少なくないでしょう。
いきなり金融商品に投資をするのではなく、段階を踏むことが大切です。
初めての投資で、初心者が最初に取るべき行動を6つのステップに分けて紹介します。
投資する目的や目標を決める
投資の目的は資産を増やすことですが、何のために・いつまで・いくらを目標に投資するのか、具体的に確認しておきましょう。
老後資金や教育資金の準備など、目的や目標金額を明確にすると、金融商品や制度を選ぶ際に役立ちます。
投資初心者のなかには「周りがやってるから」「知り合いに勧められたから」など、何となく始める人がいます。
しかし話題性の高い投資は、メリットだけが強調されていたり、すでに値上がりしていたりするなど、デメリットが隠れていることも少なくありません。
投資を始める際は、目的意識をもって主体的に取り組むことが大切です。
目的や目標を設定することで、達成までの具体的な計画や投資手法を考えやすくなります。
ただし、目標を設定する際は達成しやすい内容にしましょう。
実現が難しい目標を設定すると、途中で挫折したり達成するための過度なリスクを背負わざるを得なくなります。
投資の基礎知識を勉強する
次に、投資について基本的な知識を身につけます。
投資方法にはさまざまな種類があり、それぞれ取引期間・必要な金額・リスクが異なります。
自分に合った方法を見つけるためにも、気になる投資から特徴を勉強していきましょう。
また、リスクとリターンの関係も重要です。
リスクの大きさとは「値動きを読むことの難しさ」を表します。
リターンが大きい投資ではリスクも大きくなり、経験や知識に基づく判断力も求められます。
自分に合った投資を見つけるためにも、まず気になる投資方法の特徴を知るところから始め、継続的に知識を深めましょう。
以下の記事では、不動産投資を勉強する際におすすめの本を紹介しています。
関連記事:不動産投資本のおすすめ13冊|初心者の勉強に最適な良書を厳選
投資対象を絞って情報収集をする
投資対象が決まったら、関連する本を何冊か読んでみましょう。
理解できることが重要なため、簡単に読めるものから選んでください。
投資対象の仕組みや選び方など、一連の必要な基礎知識を学べます。
また、著者の異なる本を読むことで、同じ投資対象でもいろいろな考え方があることを理解できるでしょう。
そのほか、セミナーに参加して経験者の話を直接聞くことも勉強になります。
本にはない新しい情報を得られるかもしれません。
また、インターネットでは市場の動きや銘柄の情報が幅広く公開されています。
投資は世の中のさまざまなものから影響を受けているため、日頃からの情報収集はリスク対策にもつながります。
投資先を選んで運用する
投資先を選んだら、投資先の金融商品を扱っている証券会社で口座を開設します。
複数の証券会社から選べる場合は、使い勝手のよさなどを比較して決めましょう。
「運用資金を証券口座に準備する」「給与口座から毎月一定額引き落とす」など、会社によって入金方法が異なるため事前に確認しましょう。
運用方法でわからないことがあれば、会社への問い合わせや投資のプロに相談することも大切です。
投資は余裕資金で始める
投資で運用する資金には、貯蓄の余裕資金を使います。
余裕資金とは、貯蓄から「数ヶ月分の生活費」「近い将来に必要となることがわかっている費用」を差し引いたものです。
多くの投資には元本保証がなく、短期運用では損失が出るリスクもあります。
貯蓄に余裕のない状態で投資すれば、投資がうまくいかなかった場合、生活に支障が出るかもしれません。
万が一に備える生活費は、3ヶ月~1年分と言われています。
家族構成やライフプランによって、貯蓄として押さえておくべき金額は異なります。
自分に必要な金額を計算し、まずは余裕資金をつくることを目指しましょう。
投資と貯蓄のバランスを考慮した資産形成をおこなえば、急にお金が必要になってもスムーズに対応できるようになります。
また、初心者がいきなり高額の金融商品に手をつけるのは危険です。
少額からでもコツコツと積み立てていき、長期的な視野で運用するようにしましょう。
長期・分散投資でリスクを抑える
先にも紹介したとおり、投資は時間を味方につけて複利効果を活かしましょう。
投資元本による利益が元本に加算されて、再び利益が生じることで、利益が利益を生み出します。
長期投資による複利効果は、時間が経つほど顕著になります。
また、投資タイミングや商品を分散させることもリスク軽減につながります。
投資先を1つに集中させると、価格が下落すれば資産の大半を失いかねません。
不動産投資と個人向け国債などのように異なる種類を組み合わせることで、どちらか一方の商品の価値が下がったとしても、他の商品で損失を相殺できる可能性があります。
分散投資を目的とした資産の組み合わせをポートフォリオと呼びます。
バランスの良さを意識したポートフォリオを作成し、リスクヘッジを取りましょう。
まとめ
今後の資産形成のために早い段階で投資を始めることが大切です。
投資にはさまざまな種類がありますが、まずは基本となる「分散・長期・少額投資」を意識しましょう。
目先の利益を求めたくなるものですが、リスク許容度に合った投資対象の選択が大切です。
資産運用は投資判断を誤ると、資産を大きく減らすおそれがあります。
投資先や投資方法に迷った場合は、プロの意見を聞くことが大切です。
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