全国でカップル・ファミリータイプの賃料が上昇!~2024年9月賃貸市場動向分析
不動産業界のデジタルトランスフォーメーションに取り組む株式会社いえらぶGROUPは、
不動産業者向け流通プラットフォーム「いえらぶBB」のデータを基に、2023年9月と2024年9月の
全国賃貸マンション市場動向を分析しました(※1)。
1.シングルタイプで地方がトップ10を制覇、島根県・徳島県が109.2%で同率1位
シングルタイプの平均賃料上昇率ランキングでは、地方都市が上位を占めました。
特に島根県と徳島県が109.2%で同率1位にランクインし、島根県ではカップルタイプが108.6%、
ファミリータイプが102.5%と他のタイプでも上昇が見られます。
また、島根県(109.2%・1位)、徳島県(109.2%・1位)、山口県(109.0%・3位)が上位にランクイン
する一方、四国・中国地方の他県では平均賃料が前年に比べ減少しています。地域別(※3)の
上昇率では、四国が98.4%、中国が97.7%と全体的に減少傾向にあります。
地域別で見ると北海道(108.8%)が上昇率1位ですが、ファミリータイプと大型ファミリータイプは
それぞれ97.4%と下落しています。
2.高知県がカップルタイプで94.7%と最下位、関東3県もワースト10入り
カップルタイプの平均賃料は47都道府県中42県で上昇し、全国平均は103.0%です。
しかし、神奈川県(99.8%)、埼玉県(97.5%)、千葉県(96.8%)といった関東の主要都市が
全国ワースト10に入り、特に神奈川県は前月の101.7%から99.8%に下落し、シングルタイプも94.1%と
下落しています。
また、高知県ではシングルタイプ(100.2%)とファミリータイプ(103.0%)が上昇する一方で、
カップルタイプは94.7%と大幅に下落し、全国最下位となっています。
3.ファミリータイプの賃料、47都道府県中40県が上昇!大阪中心6区が138.6%、東京も23区中19区が上昇傾向
ファミリータイプの平均賃料は47都道府県中40県で上昇し、全国平均は104.1%となっています。
特に大阪中心部6区(※4)では前年から138.6%と大幅に上昇しており、カップルタイプで116.1%、
大型ファミリータイプで171.3%の上昇も見られます。
一方、大阪中心6区近隣の神戸市では、大型ファミリータイプの平均賃料が75.3%と大幅に
減少しています。
東京でも23区中19区でファミリータイプの賃料が上昇しており、特に豊島区はシングルタイプで
115.5%、カップルタイプで126.7%と大幅に上昇していますが、ファミリータイプは83.4%と80%台に
減少し、例外的な動向が見られます。
■調査概要
- 調査期間:2023年9月1日~2023年9月30日、2024年9月1日~2024年9月30日
- 調査機関:株式会社いえらぶGROUP
- 調査対象:「いえらぶBB」に掲載された賃貸マンションの物件データ
- 有効サンプル数:約150万件
- 調査手法:「いえらぶBB」の掲載データよりランダムに抽出し集計
※1 シングルタイプ:30平米未満、カップルタイプ:30平米以上50平米未満、
ファミリータイプ:50平米以上70平米未満、大型ファミリータイプ:70平米以上の物件
※2 物件タイプ別のデータが50件以下のエリアはランキングから除外
※3 10地域分類:北海道、東北、関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州、沖縄
※4 大阪中心6区:北区、中央区、天王寺区、浪速区、西区、福島区
引用・詳細はこちら「KENBIYA」