LIFULL、2025年住宅トレンドを発表 ～「デコ活」「ローカル億ション」など5つの注目ワード～

株式会社LIFULLは18日、「LIFULL HOME’S 2025年 トレンド発表会」を開催し、LIFULL HOME’S総研副所長兼チーフアナリストの

中山登志朗氏が2025年の住宅トレンドを解説しました。

発表されたトレンドワードは、「デコ活」「ローカル億ション」「ずらし駅」「住まいの防犯投資」「家じまい元年」の5つです。

1. デコ活（Decarbonization＋Eco）

「デコ活」は、脱炭素（Decarbonization）とエコ（Eco）を実現するムーブメントとして、環境省が提唱する新しい取り組みです。

• 住宅でのデコ活例：
  • 省エネ給湯器
  • 節水水栓
  • 太陽光発電
• 2025年4月から：
  • 「省エネラベル」「省エネ部位ラベル」により、断熱性能や光熱費の目安が簡単に把握可能
  • 初期費用（イニシャルコスト）だけでなく、**光熱費（ランニングコスト）**が住宅選びの重要な判断材料になると予測されています。

2. ローカル億ション

「億ション」（1億円以上の高級マンション）は全国へ拡大傾向にあります。

• 分布の広がり：
  • 2020年：18都道府県
  • 2024年5月：33都道府県
• 背景：
  • 地価、人件費、建設資材の高騰による新築価格の上昇
• 好調の理由：
  1. 富裕層の増加
  2. パワーカップルやDINKSの増加
  3. インバウンド需要の拡大
  4. 株高による資産の付け替え

3. ずらし駅

主要駅ではなく隣接する駅（例：「下北沢」周辺ではなくその隣駅）の物件が注目されています。

• 理由：
  • 賃料が安価で、利便性も確保されているため
  • 「下北沢」周辺の賃貸物件への問い合わせ数が減少する一方、隣接駅への問い合わせ数は増加中

4. 住まいの防犯投資

住宅購入者の防犯意識が高まっています。

• 調査結果：
  • 過去1年で住宅購入意向者の約8割が「防犯意識が高まった」と回答
  • 強盗や住居侵入事件の影響で、約3割が一戸建てから集合住宅への希望を変更
• 需要の拡大：
  • 防犯リフォームの需要が急拡大
  • 住宅安全性の見直しが進むと予測されています

5. 家じまい元年

高齢化や相続を背景に「家じまい」（自宅や実家の売却）が増加しています。

• 課題：
  • 家族間の意見がまとまらない
  • 家の片付けが進まない
• 注意点：
  • 相続後3年を経過すると3,000万円の税額控除が適用されなくなる
• 必要な対応：
  • 不動産仲介会社が「家じまい」に関するサービス提供を拡充する必要性

まとめ

2025年は、脱炭素意識の高まりや地価上昇、防犯意識の強化が住宅市場に大きな影響を与える年となりそうです。

LIFULLはこれらのトレンドを踏まえ、住宅市場の変化に対応した情報提供を続けていく方針です。

引用・詳細はこちら「R.E.port」