名古屋駅前「名鉄 名古屋駅地区再開発」が再始動 ~南北約400mの高層ビル建設計画進行中
名古屋鉄道(名鉄)は、愛知県名古屋市の「名鉄 名古屋駅地区再開発」を再始動すると発表しました。
南北約400m、最大高さ約180mの高層ビル3棟を一体的に整備する計画で、対象となる既存の6棟のビルを解体し、新しい街づくりを進めます。
再開発プロジェクトの概要
- 再開発対象ビル:
- 名鉄バスターミナルビル(名鉄百貨店本店メンズ館ビル)
- 名鉄百貨店本館
- 名古屋近鉄百貨店名古屋店(近鉄パッセ)
- 大手町建設名古屋駅前ビル
- 名鉄レジャック(閉館済、現在解体中)
- 日本生命笹島ビル
- 新ビル概要:
- 南北約400mにわたる低層部分を一体化
- 高さ約180mの高層ビル3棟を建設予定
- 商業施設、オフィス、ホテル、子育て支援施設、屋上庭園などを整備
- バスセンターも新ビルの低層階に再設置
再開発の背景
名鉄は2010年代前半から名古屋駅周辺再開発を計画し、2017年に概要を発表。当初は2022年度着工、リニア中央新幹線開業に合わせた2027年度完成を目指していました。
しかし、2020年のコロナ禍の影響により計画が一時中断され、規模縮小も視野に見直されました。
今回、再開発が再始動したことで、名古屋駅地区の魅力向上を目指す名鉄の重要なプロジェクトとして進行中です。
今後の予定
- 2026年度:既存ビルの解体開始
- 2027年度:新ビルの建設開始予定
- 2030年代後半:新ビル完成を目指す
名鉄は、共同事業者である近鉄グループホールディングス、三井不動産、日本生命との協議を続け、具体的な内容を年度内に公表する予定です。
地域への影響と展望
名鉄は本事業を通じ、リニア中央新幹線の開業や中部国際空港の滑走路増設を好機と捉え、沿線地域と国内外からの人流を呼び込むことを目指しています。
また、名古屋駅地区に加え、金山地区や**熱田地区(神宮前)**などでも魅力向上に取り組んでいます。
名鉄沿線では、岐阜駅や東岡崎駅での再開発も進行中で、地域発展に寄与する多面的なまちづくりが期待されています。
コスト面の課題
再開発の総事業費は当初予定の5,000億円を大幅に上回る見通しです。
資材高や人手不足などの影響により、コスト管理も課題となっていますが、名古屋の都市としての価値を高めるプロジェクトとして期待が寄せられています。
ナナちゃん人形の行方にも注目
名古屋名物「ナナちゃん人形」が設置されている名鉄バスターミナルビル1階エントランス前も再開発の対象に含まれています。
再開発後、ナナちゃんがどのように扱われるのか、多くの市民や観光客が注目しています。
名鉄 名古屋駅地区再開発は、名古屋の都市機能と魅力を大幅に向上させるとともに、地域経済や観光の活性化に貢献する一大プロジェクトとして、今後の進展が期待されます。
引用・詳細はこちら「KENBIYA」